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映画「破裏拳ポリマー」感想 / この世に特撮がある限り、俺は映画館に足を運ぶ!

ゴールデンウィークに試写会で「破裏拳ポリマー」を鑑賞しました。もうすぐ一般公開されて真っ当な映画レビューが出始めると思うので、その前に自分の勢いだけのレビューを公開してしまいたいと思います。

破裏拳ポリマー
 製作:日本
 監督:坂本浩一
 劇場公開日 2017年5月13日

※※普通にネタバレあります!※※

 
5月13日公開(土)『破裏拳ポリマー』本予告


あらすじ・解説(映画.comより)

1974年にタツノコプロが生んだ同名アニメを溝端淳平主演による本格アクション映画として実写化。スーツを身に着けた者が最強の力を手に入れてしまうことが危惧され、開発が中止となってしまった特殊装甲スーツ「ポリマースーツ」。数年後、警視庁はポリマースーツの開発を再開するが、テスト版のスーツが何者かに盗まれ、犯罪に悪用されてしまう。スーツ奪還のため、手元に残る完全版ポリマースーツの使用を決めるが、スーツの起動に必要となるのが、最強拳法・破裏拳流の奥義を身につけた放浪のストリートファイター、鎧武士(よろいたけし)の声によるダイアローグコードだった。溝端が主人公・鎧武士役でアクションを披露し、鎧の相棒・来間譲一役で山田裕貴が出演。監督は自身もスタントマンやアクション俳優として「パワーレンジャー」など数多くの作品に参加し、監督作として「仮面ライダーエグゼイド」「ウルトラマンX」などを手がけた坂本浩一。

 
▼作品について

トーリーはわかりやすく、伏線とそのヒントも目立つように設置されており、おかしな展開もなかったと思います。「この世に悪のある限り、正義の怒りが俺を呼ぶ!」というアニメ版のキメ台詞も、言わなければならない必然性をちゃんとストーリーに落とし込んであります。

基本はアクション映画ですが、バディ物としての側面もあり、ちゃんと各キャラクターの成長も描いています。ただ、映画の尺が108分とあまり長くはないので、なんとなくすぐに仲良くなっちゃって、バディとして成立するまでの紆余曲折の部分が好きな人にとっては、ちょっと物足りないかもしれません。監督は続編を希望しているようですが、できることなら連続ドラマとしての続編を希望したいですね。バディ物として2人の関係性を丁寧に描いて欲しいものです。溝端淳平パワーでなんとかなりませんかねぇ?

原作の雰囲気を大事にしたのか、古い車とか携帯電話が出てきて、ややレトロ感溢れる不思議な世界観でした。無国籍風ってやつでしょうか。

▼アクションについて

特撮ファンにはおなじみの坂本監督ということで、見どころは当然アクションです。坂本監督のルーツがカンフー映画であり、原作アニメの「破裏拳ポリマー」がブルース・リーを意識しているということもあり、この作品もバリバリのカンフー・アクション映画といえるでしょう。変身前のアクションシーンでも、その場所の舞台設定や、そこにあるアイテムを利用し、まさにジャッキー・チェン映画の影響が色濃く出ています。

そしてこの映画を撮るにあたって、監督なりの破裏拳流という流派を作り出したというから頭が下がります。ジークンドーの要素を取り入れたりしているというので、好きな人はとことんこだわって見てください。自分はちょっとその辺勉強が足りないです(苦笑)

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たぶん宣材写真として出回っている上記シーンだったと思うのですが、必殺技ではない、普通のアクションでの3段蹴りがあり、思わず「おおっ!」と声が出そうになりました。自分はこれまで見たことがないようなアクションや絵面があれば、割と満足しちゃう方です。

▼お色気シーンについて

坂本監督といえば、アクションに加えてもうひとつのこだわりがありますよね。それは女性の撮り方というかなんというか……まあ要するにお色気シーンです! そのお色気シーンですが、こちらもアクションシーン以上に期待に応えてくれています。というか、スーパーヒーロータイムだったら完全にNGになるであろうレベルのセクシーさが全編に渡って繰り広げられます。

メインキャラの原幹恵や、犯罪者役で出ていた佃井皆美も頑張ってましたが、今回はマスコットキャラの柳ゆり菜によるお色気シーンが抜きん出ていました。これでもかといわんばかりのフェティッシュな唇のアップや、必要以上に丈の短いショートパンツで奮闘しています。特にアクションシーンでは、「いま見えたんじゃね? 見えたよね?」と周りに確認したくなるほどのサービスっぷり。いったい何が見えたのかは映画館でご確認ください(笑)

▼俳優について

溝端淳平

主役の破裏拳ポリマー=鎧武士を演じるのは、これまでアクション作品とは縁のなかった溝端淳平です。彼の場合、どうしてもモデル出身で爽やかなイケメン俳優のイメージがありますよね。しかし、ポリマーは顔が見えるスーツということで、今作品は溝端淳平自身がアクションに挑戦しています。坂本監督の指導のもと4ヶ月に渡ってトレーニングを行なったということですが、その成果がいかんなく発揮されていました。ハッキリ言ってカッコよかったです。強くてイケメン! 嫌いじゃないわ!(仮面ライダーWの泉京水風に)

山田裕貴

この作品はバディ物でもあると前述しましたが、主人公の相棒となるのが、警視庁の刑事・来間譲一を演じる山田裕貴です。自分的にはやっぱり「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイブルーの人ですね。それなりにアクションも披露しますが、あくまでもポリマー=溝端淳平をサポートする相棒役なので、周囲からいじられたり、コメディリリーフ的な役割が多かったです。また、ある意味ヒロインポジションだったような気もします(笑) 自分はゴーカイジャーでのクールでカッコいいイメージしかなかったので、それを考えると柔らかいいい演技をしていたんじゃないでしょうか。最後の方は口元が血だらけでオバQみたいになってたのが微妙に笑えました。

原幹恵

詳しく書くとネタバレになってしまうんですが……もうネットにバンバン画像があがってるからいいんですかね? 物語のキーマンであり、3人目の敵ポリマーとしても登場します。正直、主役の方のポリマーデザインは微妙かなぁ、と思ったんですが、原幹恵が転身するポリマーは凄いカッコよかったですね。なぜか胸元と太股だけは当然の様に露出してるという(笑) 今回も強さと美しさを披露してくれました。関節技にもチャレンジしてます。すっかり坂本監督のお気に入りって感じですよね。

出合正幸

そして最後、個人的によかったのが、2人目の敵ポリマーとして登場したバレット・ウォン演じる出合正幸です。そう、特撮的にいえば「轟轟戦隊ボウケンジャー」ボウケンシルバーの人ですね。倉田プロダクションで培ったであろうバチバチのカンフーアクションはもちろん、回想シーンで見せた素朴な笑顔も、主人公・鎧武士とは友でありライバルだったという関係性を構築するのに十分なものでした。

これはもう余談もいいところなんですが、イケメン俳優の斎藤工が売れ出した時、「男の色気があるけど、笑顔もなんか可愛いし、いい役者じゃん。でも誰かに似てるんだよな、誰だっけ?」と思っていたのだが、それがこの日判明した。それは出合正幸だったんだ! 自分は斎藤工の中に出合正幸を見ていたんだぁぁぁ!(いや別に自分そういう趣味じゃないです)

その他、長谷川初範神保悟志が、重厚な演技で脇を固めてくれます。


▼誰が見るべき映画なのか

途中までは手堅い作りでそれほどヒーロー物っぽくはなかったんですが、最後の最後でアニメ版主題歌が流れ、現実ではあり得ない超必殺技が炸裂します。オタクとしては大いに盛り上がるんですが、これオタク耐性のない一般人が見てたら「ポカーン」てなるかもしれない(苦笑)

そう、ハッキリ言ってしまえば、いくら溝端淳平の力を持ってしても、この作品を一般人にまで届けるのはなかなか難しいことでしょう。そもそも一般人からすれば「ポリマーって何?」状態ですからね。じゃあこの映画は誰が見に行くんだ?と思ったそこのあなた、あなたですよ! あなたが見に行くんです! まだ立ち上げたばかりのこのブログを見に来てくれたということは、何かに引っかかってここに見に来てくれたんですよね? アクション、特撮、俳優、なんでもいいです。この作品を形成する何かに対して愛やこだわりががあるのなら、きっと見て損はないと思います。自分はとても面白かったです。あなたも是非劇場に足を運んでください!

あ、ちなみに自分、原作アニメは見たことないんで、原作にこだわりを持ってる人が見たらどう思うかはわからないので、そこは何卒ご了承ください!